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registration 日本におけるモダン・ムーブメントの建築
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名護市庁舎(現:名護市庁舎(名護市役所本庁舎))
- Team ZOO(象設計集団+アトリエ・モビル)
- 構造:早稲田大学理工学研究所田中研究室、設備:岡本章・山下博司+設備研究所、家具:方㘣館、施工者:仲本工業・屋部土建・阿波根組共同企業体
- 名護市庁舎は、地域での議論を経て二段階・公開設計競技方法で実施[審査員:清家清 槇文彦 野原康輝 日高清善(庁舎等建設委員会委員長) 渡具知裕徳(市長)]され、308作品の中から、Team Zoo 象設計集団が一席となり実現した。1972年の沖縄返還以降、急速に開発整備が進む中、象設計集団は1971年のアトリエ設立以来、名護市を含むヤンバル地域での市民と交流しながら進めた多数の調査や提案の実績を生かした結果、ポストモダンの潮流の中で地域主義に根ざした庁舎として高く評価され日本建築学会賞を受賞した。市民との交流の場であるアサギテラスが段丘状にまちなみから連続して設けられ、風土を活かした自然換気や、地場のブロックの型枠利用等の風土と地域の利活用だけでなく、失われつつあったシーサーの56人の職人による56体のシーサーが名護湾側に設けられ、沖縄の伝統文化をも表出していた。森の樹林の中にいるかのような空間性やスロープ等、空間的な魅力にも満ちている。日本の高度成長期に、市民主体の地域風土を活かした庁舎建築として一石を投じた貴重な作品である。
- 1981
- 沖縄県名護市