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沼津市本通防火建築帯
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カテゴリー:商業
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設計:建設工学研究会(池辺陽+今泉善一+坪井善勝他)
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設計協力等:構造:坪井善勝
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施工:清水建設株式会社名古屋支店
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竣工年:1953
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増築等:1953~54年の間に順次完成
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所在地:
静岡
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沼津本通防火建築帯は、戦後都市の不燃化の施策として、初期のまとまった規模を有する実施事例であり、またその実現にあたり官民一体となり課題を克服したことは地域社会における街づくりの観点から模範例となった。 計画上、地域固有の問題へ解決策として「有階アーケード」の形式を創出し、モダニズムの考え方に基づくファサードによって統一感を醸成したことは、戦後の商店街のあり方に示唆をもたらした。また「建築協定」や「美観地区」などの法制度を活用し、建築の寸法を規定し設備系の隠ぺいや看板広告の規制などは、統一性と秩序ある街づくりという観点における先駆的事例となった。 戦前から続く我が国の建築運動体の活動の系譜としても、NAUなどに関与していた池辺陽や今泉善一らによるひとつの成果という見方も考えられ、一般の人々の生活環境をモダニズムの考え方において再構築し得た事例として評価されよう。
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docomomo選定年度:2017