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葛⻄臨海⽔族園
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カテゴリー:展示
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設計:⾕⼝建築設計研究所 担当/⾕⼝吉⽣、⾼宮眞介、村松基安、⽥岡陽⼀、横⼭元、塩⽥能也
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設計協力等:構造:⽊村俊彦構造設計事務所、設備:森村協同設計事務所
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施工:間・東亜・古久根・中⾥建設共同企業体
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竣工年:1989
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所在地:
東京
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⾃然が失われていた東京の海浜を葛⻄臨海公園と⼀体となり、⾃然回帰と新たな⽂化性をも創出したモダンムーブメントの建築である。モダンムーブメントの機能美とコルビュジエらが提唱したシークエンスの空間性を背景とし、⾼度経済成⻑の⼯業化社会からの脱却を、環境共⽣の先がけとなった森と海の⾃然回帰のランドスケープと⼀体として表現した作品である。ガラスドームと東京湾が⼀体となった景観は、周知された貴重な東京のランドスケープとなっている。したがって、建築だけでなくプロムナードをはじめとするランドスケープも同等に評価すべき対象である。建築界においては、⽔族館の展⽰⽅法から回遊性まで、⽇本の⽔族館のありようを⼀変させたミュージアム建築で、その意匠性からも⾕⼝吉⽣率いる⾕⼝建築設計研究所の代表作の⼀つとして数えられる。また、葛⻄臨海公園を遠望すると、円形の⽔族園と直⽅体の葛⻄臨海公園展望レストハウスが回帰した緑の中に庭⽯のように配置されているとも⾔われ、周辺全体のランドスケープの価値が損なわれないよう慎重に継承することが望まれる。
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docomomo選定年度:2025