DOCOMOMO Japan 後援イベントの案内です。
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来る2月18日(日)、京都工芸繊維大学にて、保存再生学特別研究会「近代文化遺産における活用の意味を考える」を開催します。
昨年の「オーセンティシティとインテグリティ」をテーマとした特別研究会に続いて、今回は文化遺産の「活用」の意味や適切なあり方を再考する研究会です。近年各地で歴史的建築物や文化財、また古い建物の「活用」が進められていますが、観光化や商業化とのバランスのとり方が大きな課題だと言えます。今回は、そこに焦点を当てます。
講演者としてお迎えするのは、オランダでヘリテージ・コンサルタント事務所STEENHUISMEURSを主宰されているポール・ミュルス氏、兵庫県篠山市で歴史地区再生を手がけるノオトの代表理事を務め、今年予定されている文化財保護法の改正のための調査会の委員を務める金野幸雄氏、そして建築史・都市史を専門とする京都工芸繊維大学教授で、やはり文化財保護法の改正のための調査会の委員を務める中川理氏です。いずれも文化財的歴史的価値と活用の両立を目指し実践する方々です。
中でもポール・ミュルス氏は、日本には存在しない職能であるヘリテージ・コンサルタントとして、近年オランダの世界遺産の登録に関わり、近年はヨーロッパやロシア、南米、アジアなどで文化遺産の活用のあり方について指導、講演をされています。3年前まで、オランダ・デルフト工科大学のHeritage & Architectureコースの教授も務めておられました。
観光化や商業化に大きく傾きつつある、歴史的建築物の「活用」の適切なあり方は、これまで十分に議論されていなかったと思います。多くの方々に聴講いただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
保存再生学特別研究会「近代文化遺産における活用の意味を考える」
http://www.d-lab.kit.ac.jp/news/2017/symposium_conversation2017-3/
京都工芸繊維大学
笠原一人
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京都工芸繊維大学大学院建築都市保存再生学コース
保存再生学特別研究会
近代文化遺産における活用の意味を考える
■スケジュール
日時:2018年2月18日(日)13時30分−
会場:京都工芸繊維大学60周年記念館2階大セミナー室
京都市左京区松ヶ崎橋上町1(京都市営地下鉄松ヶ崎駅下車徒歩10分)
定員:90名
入場:無料(申込不要、当日先着順)
講師:
ポール・ミュルス(Paul Meurs/STEENHUISMEURS主宰/元オランダ・デルフト工科大学教授)
金野幸雄(一般社団法人ノオト代表理事)
中川理(京都工芸繊維大学教授)
主催:京都工芸繊維大学大学院建築学専攻、京都工芸繊維大学KYOTO Design Lab
後援:DOCOMOMO Japan/日本イコモス国内委員会
■プログラム
13:30 趣旨説明 田原幸夫(京都工芸繊維大学KYOTO Design Lab特任教授)
13:50 講演1.中川 理「建築と都市の保存・活用・再生」
14:30 講演2.金野幸雄「歴史的資源を活用した地域再生」
15:10 休憩
15:20 講演3.ポール・ミュルス「Reuse, redevelop and design in modern historic cities」【逐次通訳あり】
16:50 座談会 金野幸雄+ポール・ミュルス+中川理+田原幸夫+笠原一人(京都工芸繊維大学助教)【逐次通訳あり】
18:00 講師・参加者による懇親会 @プラザKIT(会費制)
概要
2014年度から大学院特別教育コースとしてスタートした「建築都市保存再生学コース」も、今年度末で3年目を終える。この間、コースでの教育と並行して実施してきたシンポジウム・特別研究会では、近代建築の保存・活用・再生における課題を、海外を含む多くの学外の専門家をお招きして議論してきた。
近代建築の保存において重要なことは、歴史遺産としての建築を日々普通に「活用」すること、つまり「使い続ける保存」への取り組みである。現在、国においても文化財保護法改正の検討が進められているが、その検討課題のなかにも「近代の文化財の保存と活用の在り方の検討」が上げられている。“文化財の「活用」とは「公開」と同義語である”と語られてきた時代は既に過去のものになり、建築は「活用」することによってのみ保存できるということが社会的にも理解されつつある。しかし一方、歴史遺産として価値の高い建築は、ただ「活用」されればいいというものではない。現代の社会の中でその価値を守りながら「活用」されることが重要なのである。
今回の特別研究会では、建築都市保存再生学コースの過去3年間の取り組みの総括として、オランダよりお招きしたミュルス氏、金野氏や中川教授とともに国外事例や文化財保護法改正の動きも視野に入れながら、歴史遺産の「活用」とはどうあるべきなのかを改めて議論したい。
■問い合わせ
京都工芸繊維大学 KYOTO Design Lab
http://www.d-lab.kit.ac.jp/Facebook: KYOTO Design Lab/Twitter: @kyotodesignlab/国立大学法人京都工芸繊維大学/〒606-8585京都市左京区松ヶ崎橋上町1