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内藤多仲邸 講演会・見学会  報告

2016年05月04日

内藤多仲邸 講演会・見学会
⽇時:2015年11月21⽇(⼟)13:00〜16:00
場所:早稲田大学喜久井町キャンパス/内藤多仲邸

2015年度ドコモモ第二回定例会として「内藤多仲邸 講演会・見学会」が行われた。当日は二十数名の会員が参加した。
第一部は早稲田大学喜久井町キャンパスにて4名の方による講演会が開催された。渡邉研司⽒(幹事⻑/東海⼤学教授)から2014年度選定建物についての解説、倉⽅俊輔⽒(幹事/⼤阪市⽴⼤学准教授)から「内藤多仲邸・始まりのモダニズムの豊穣」と題した講演が行われた、次に故内藤多仲の御子息である内藤多四郎⽒からは当時の思い出や継承者としての思いが語られた。また笠原⼀⼈⽒(幹事/京都⼯芸繊維⼤学助教)からは関⻄のドコモモ選定住宅について現状の説明があった。
 第二部は場所を内藤多仲邸へ移して見学会が行われた。見学の前に選定プレートが渡邉研司幹事⻑から内藤多四郎氏と山田眞氏(早稲⽥⼤学教授)へ贈られた。続いて⼭⽥眞⽒の案内・解説で見学会が行われた。内藤多仲邸は1926(大正15)年に竣工、構造設計は内藤自身、意匠設計は同級の木子七郎によって行われ、インテリアでは今井兼次が協力している。施工は清水組である。関東大震災後の耐震、耐火に配慮した鉄筋コンクリート造(日本初の壁式構造)の模範住宅を意図して建てられたものであるが、現在は早稲田大学の管理のもと、内藤多仲博士記念館として、一部改修されながら保存活用されている。室内はとても凝った造りで、通風用の設備システムや食堂と居間の間に見られる椅子座と平座部分の段差、木目のプリントを施したユニークな鉄扉など多くの工夫がなされていて、東の「聴竹居」と言っても過言でない斬新さ、モダンさを感じさせる。
見学会は終始和やかな雰囲気の中で終了した。ところで今回の定例会・見学会には山田眞氏に会場手配や見学会段取りなど、多くの御尽力をいただいた。この場を借りて深く感謝申し上げたい。
(大宮司勝弘/東京家政学院大学助教)
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