
建築は、プロだけのものじゃない。
近年、建築や都市、暮らしの空間をめぐる「文化」に関心が集まりつつあります。メディアでの特集、子ども向けの建築ワークショップ、地域のまちづくりの現場、さらには国際交流の場でも、「建築を伝える」「建築を学ぶ」動きが広がっています。いま、「建築教育」があらためて注目されています。 本イベントでは、近代建築の保存継承を行ってきた国際組織DOCOMOMOが策定したモダン・ムーブメントの建築に関する「DOCOMOMO教育憲章」を日本で初めて本格的に紹介。加えて、学校・地域・国際・研究といった多様なフィールドで実践されている建築教育の最前線を、4人の登壇者が語り合います。 建築やまちづくりに関心のある方はもちろん、教育・文化・地域づくり・国際交流に関わるすべての方にお届けしたいトークイベントです。ぜひお気軽にご参加ください。
トーク内容
1.スペシャルトーク
DOCOMOMO教育憲章とは

DOCOMOMO Internationalは、2022年に「DOCOMOMO教育憲章(英語版、リンク有)」を策定しました。この憲章は、東京大会(2021年)とバレンシア大会(2022年)の議論を経てまとめられたものです。では、その内容はどのようなものなのでしょうか。策定の背景や込められた思い、そして今後、建築教育にどのように活かせるのか。今回、そのプロセスに深く関わった林憲吾氏と田口純子氏をお招きし、日本で初めてその全貌をお伝えします。
2.各パネリストによる実践事例紹介
「建築教育x学校」
建築を観察する 校舎から学ぶ Modern Movement

慶應義塾幼稚舎では、6年生の選択授業で4人に一人が建築の授業を履修しています。シラバスには「谷口吉郎・吉生、⼆⼈の建築家はどのように校舎をデザインしたのでしょうか。この授業では学校の歴史を建築の視点から学びます。⾃分なりにデザインの「わけ」を探ってみましょう。そして建築博⼠になったらお客さんを招いて案内をしてもらおうと思っています。」と記されています。この授業の経緯と展望について紹介します。

岩井祐介 氏
慶應義塾大学政策・メディア研究科修士課程修了。慶應義塾幼稚舎教諭。
「建築教育x地域」
住民とともに地域の建築を考え、継承する

戦前に誕生した近代的な郊外住宅地は、この10年前後で次々と100周年を迎えます。そこに息づく近代建築は、暮らしやデザインの歴史を体感できる“生きた教材”であり、地域の環境を未来へつなぐ要です。では、その価値を地域でどう理解し、どう活かしていくことができるのでしょうか。今回のトークでは、これまでの事例を通じて、地域における建築教育の可能性と、その先にある保全・継承のあり方を探ります。

玄田悠大 氏
東京大学大学院都市デザイン研究室学術専門職員。博士(工学)。近代都市史・近代建築史研究者。魅力的なまち、建築やコミュニティとのつながりを未来へ継承したいという思いから、田園都市や新教育などグローバルな視点を切り口に、地域研究やまちづくりに取り組む。DOCOMOMO Japan事務局長、青山学院大学非常勤講師、独立行政法人職員ほか。
「建築教育x国際」
足と目と手で知る近代建築-アジアの街での実践から

"悉皆調査"。私が大学院の学生になってはじめておこなった調査です。場所はインドネシア。古い地図を片手に、アジア諸都市の道という道を歩き回り、近代建築を見つけては、記録する作業です。“建物の学びは、建物の観察から始まる”。そう教えてくれた、研究室が代々続けてきたこの活動をご紹介します。
でもでも、この猛暑。街なんて歩きたくない。そんな学生さんもたくさんいるでしょう。ならば、ヴァーチャルではどうか。高校生とゲーム片手におこなった最新の取り組みを最後に少しご紹介します。

林憲吾 氏
東京大学生産技術研究所准教授。博士(工学)。1980年生まれ。専門は、インドネシアを中心にしたアジアの近現代建築史・都市史。総合地球環境学研究所(地球研)プロジェクト研究員等を経て、2017年より現職。他方、自身で近現代建築の保存活用を実践し、1955年に建てられた旧神谷歯科を自邸へと改修中。著書に『スプロール化するメガシティ』(共編著、東京大学出版会、2017)、『ジャカルタ・アトラス-地図でみる都市の成熟』(共著、北斗書房、2024)ほか。
「建築教育x研究」
建築を問う・学び合う What is modern architecture TO ME?

シカゴのイリノイ工科大学(IIT)キャンパスは、治安が悪いとされるサウスサイドに位置しています。私がもし観光客であったら、ミースのクラウンホールを写真に撮って早々に帰っていたかもしれませんが、2年間の在外研究を通して、学生や地域住民のリアルな視点に触れました。IITの建築系大学院生、シカゴ公立学校の中高生と一緒に開発した、サウスサイドの過去・現在・未来をめぐる建築教育プログラムを紹介します。

田口純子 氏
東京大学工学系研究科建築学専攻博士課程修了 名城大学都市情報学部准教授 イリノイ工科大学建築学部客員研究員(2025年7月まで)
イベント概要
日時 | 2025年8月23日(土)16〜18時、その後会場にて交流会 |
形式 | 対面 |
開催場所 | 日比谷OKUROJI 2階イベントスペース 〒 100-0011 東京都千代田区内幸町一丁目7番1号 https://www.jrtk.jp/hibiya-okuroji |
定員 | 対面40名 |
参加費 | DOCOMOMO Japan会員 1,500円 学生 1,000円 一般 2,500円 一般で新規会員申込される方(年会費6,000円込) 7,500円 ※今回新規会員申込される方は、会員価格で参加可能! |
申込 | Peatixによる事前申込をお願いします。 Peatix←こちらからお申し込みください |
申込締切 | 8月23日(土)12:00(定員に達し次第締切) |
対象 | 学校・地域・国際交流などに建築教育を取り入れたい方 関係する建築の利活用を考えたい方 建築やまちづくりに関心のある方・学生 |
プログラム | 16:00- 開会・趣旨説明:玄田悠大(DOCOMOMO Japan/東京大学) 16:05- スペシャルトーク 「DOCOMOMO教育憲章とは」 林憲吾(東京大学)、田口純子(名城大学) 16:25- 各パネリストによる実践事例紹介 「建築教育x学校」岩井祐介(慶應義塾幼稚舎) 「建築教育x地域」玄田悠大(DOCOMOMO Japan/東京大学) 「建築教育x国際」林憲吾(東京大学) 「建築教育x研究」田口純子(名城大学) 17:25- パネリストによるクロストーク、質疑応答 18:00-20:00 会場で交流会(簡単な飲食物を提供) |
主催 | DOCOMOMO Japan |
協力 | ジェイアール東日本都市開発、日比谷OKUROJI |