DOCOMOMO Japanでは、日本建築学会と協働し「日本におけるモダン・ムーブメントの建築」を選定し、その歴史的、文化的な価値を明らかにする活動を続けています。
これらの建築は、未来に残したい近現代の建築として保存や活用のための重要な手がかりとなっています。またこうして選ばれた建築のリストは、将来的に登録有形文化財や重要文化財、さらには世界遺産へとつながってゆくものと考えられています。DOCOMOMO Japanの会員であれば、どなたでも推薦に参加することができます。
1999年に始まったこの選定は、今年でついに300選を迎えました。
今回のオンラインシンポジウムでは、2024年度に選ばれた13件のうち10件の建築を取り上げ、専門家がそれぞれの魅力と価値、そして現在の状況をわかりやすく解説します。
ーなぜこの建築が選ばれたの?
ー選ばれるとどうなるの?
ーどんな基準で選ばれているの?
そんな疑問にもお答えします。
昨年、選定基準が改訂され、これまで竣工年で選定にいたらなかった貴重な建築物が選定されております。
(選定基準はページ最下部をご覧ください)
参加費は無料です。
日本の近現代建築の魅力を再発見し、その未来を一緒に考える機会として、ぜひお気軽にご参加ください。
■開催日程
2025年
12 月27 日(土)第1回 10:30〜12:30
第2回 14:00〜16:20
12 月28 日(日)第3回 14:00〜16:10
■開催方法
Zoom によるオンラインライブ配信(無料・要申込・各回定員80名)
■お申込み(各回定員80名)下部をクリックしPeatixよりお申込みください
【選定建築300選記念】 DOCOMOMO Japan 2024年度選定建築物解説 WEBシンポジウム | Peatix
■プログラム(番号は選定番号・建築物名/所在都道府県/竣工年/設計)
第1回 12 月27 日(土) 10:30〜12:30 司会:岸 佑
No.291 杉の森神社/鳥取県/1955/大岡實+吉家光夫(大成建設設計部)
解説:謡口志保(ウタグチシホ建築アトリエ)
No.293 山口銀行本店/山口県/1965/圓堂建築設計事務所(圓堂正嘉)
解説:大宮司勝弘(大宮司建築設計事務所)
No.298 小国町交通センター/熊本県/1987/葉デザイン事務所(葉祥栄)・構造設計:松井源吾・森川義彦
解説:岩元真明(九州大学)

第2回 12 月27 日(土) 14:00〜16:20 司会:岸 佑
No.294 大阪駅前第1・第2・第3・第4ビル(大阪駅前市街地再開発事業)/大阪府/1970・76・81・83/大阪都市再開発局・東畑建築事務所(第1・第4)、安井建築設計事務所(第2)、大建設計(第3)
解説:橋寺知子(関⻄大学)
No.295 岡山市オリエント美術館/岡山県/1979/岡田新一設計事務所
解説:山田孝延(岡山県立大学名誉教授)
No.297 GAZEBO/神奈川県/1986/⼭本理顕設計⼯場
解説:香川浩(スタジオ香川)
No.099(追加選定)代官山ヒルサイドアネックスA・B棟/東京都/1985/元倉眞琴
解説:香川浩(同上)
第3回 12 月28 日(日) 14:00〜16:10 司会:大内田史郎
No.292 住宅No32/1955/大阪府/池辺陽 担当:⻄澤文隆
解説:笠原一人(京都⼯芸繊維大学)
No.199(追加選定)国際基督教大学の建築群教員住宅No.346、365、482、483/東京都/1953−60/ヴォーリズ建築事務所、レーモンド設計事務所
解説:岸佑(国際基督教大学アジア文化研究所)
NO.227 (追加選定)自由学園南沢キャンパス及び南沢学園町 羽仁吉一邸/東京都/1929/遠藤新
解説:玄田悠大(DOCOMOMO Japan 事務局⻑・東京大学)
(Photo:河合止揚)
<選定基準(クライテリア)>
1 原則として1920年から、選定検討年度において竣工後35年を経過しており、現存し、オリジナルの建築的価値を残している建物
2 以下のいずれかを満たしており、保存・活用が望まれる建築物、あるいは建築的価値が使い続けられていくなかで継承され、また高められている建築物
a.竣工当時において技術的(構造・設備・材料)な革新性を有している建築物
b.竣工当時において社会改革的な思想(新しいコミュニティや労働形態などの提案)を有している建築物
c.竣工当時において環境形成の観点(広場や建築群の構成、地域・風土への配慮)を有している建築物
d.竣工当時においてモダン・ムーブメントの進展とそのプロセスを顕著に示す時代性を有している建築物
e.原則として、幾何学的な構成に基づいた審美性(非装飾)を有している建築物