来る7月16日(土)の午後、京都工芸繊維大学にて、近代建築の保存再生学シンポジウムを開催いたします。昨年度同大学大学院内に発足した「建築都市保存再生学コース」と同大学の「KYOTO Design Lab」の主催によるものです。
煉瓦をテーマとして好評を博した昨年度に引き続き、今年度は、鉄筋コンクリートをテーマとします。近年、全国各地で、耐震性能や老朽化を理由に鉄筋コンクリート造の名建築が解体されたり、行き過ぎた改修によってその歴史的文化的価値を失ったりしています。しかしながら、専門的な知恵や工夫があれば、十分に歴史的文化的価値を保ちつつ使い続けられるものとなるはずです。
シンポジウムでは、改修により鉄筋コンクリート造の名作を長く使い続けている建築家や、鉄筋コンクリート造を専門とする構造家の方などにお越しいただき、鉄筋コンクリートの問題や可能性、長く使い続ける方法について、お話しいただきます。特に、観音克平氏からは、DOCOMOMO Japan選定作品である京都の旧西陣電話局(岩元禄設計/1921年竣工)や吉田鉄郎設計の旧逓信省の建築の保存活用についてもお話しいただく予定です。
どなたでも参加いただけます。シンポジウム当日は、祇園祭の宵山の日です。シンポジウムは17時過ぎに終了予定ですので、その後、宵山をお楽しみいただくことができます。京都観光と合わせて、ぜひお越しください。
京都工芸繊維大学 笠原一人
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京都工芸繊維大学大学院建築都市保存再生学コース
保存再生学シンポジウム 2016 第1回 鉄筋コンクリート建造物の保存と活用-使い続けるための理念と技術-
日時:2016年7月16日(土)13時30分-
会場:京都工芸繊維大学 60周年記念館 2階 大セミナー室
所在地:京都市左京区松ヶ崎橋上町1(京都市営地下鉄松ヶ崎駅下車徒歩10分)
定員:200名
入場:無料(申込不要、当日先着順)
主催:京都工芸繊維大学大学院建築学専攻/京都工芸繊維大学KYOTO Design Lab
プログラム:
13:30‐
建築都市保存再生学コースの取り組みについて
田原幸夫(京都工芸繊維大学KYOTO Design Lab特任教授)
13:40‐
京都における逓信建築・歴史と現在
観音克平(atelier ARCHIPOST)
14:30‐
求道学舎・現代住宅としての保存再生
近角真一(集工舎建築都市デザイン研究所)
15:30‐
RC建造物の特性と保存活用への課題
須賀順子(竹中工務店)
16:20‐
座談会+質疑応答(17:00過ぎまでの予定)
司会:笠原一人(京都工芸繊維大学KYOTO Design Lab)
問い合わせ:
国立大学法人 京都工芸繊維大学KYOTO Design Lab 事務局
info@d-lab.kit.ac.jp/tel: 075 -724 -7282/ww.d- lab.kit.ac.jp
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