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registration 日本におけるモダン・ムーブメントの建築
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ヤマトインターナショナル(ヤマトインターナショナル東京支店)(現:ヤマトインターナショナルビルディング)
- 原広司+アトリエ・ファイ建築研究所
- 構造設計:佐野建築構造事務所,設備設計:明野設備研究所,施工:大林組・清水建設・野村建設工業JV
- 物流拠点の集積地に建つ,アパレル産業の社屋。SRC造地上9階塔屋1階建。基壇部(1~3階)を物流倉庫,4階以上の「自由な架構体」を事務所とする。原自身の集落調査から得た「集落の教え」に基づき,様々なエレメントによる13の表層を重ね合わせることにより,「建築への集落の埋蔵」を勅諭的に表現している。空との境界を曖昧にする蜃気楼のような複雑な形態は,多くの技術者の「知恵」により実現され,当時の高性能で高効率な建築生産の方向性やハイテク信仰への批判となっている。周辺環境に対しては,隣接する平和の森公園との関係を重視し,前庭,公園を一望できる4階プラットフォーム,「スカイサーキット」と称する回遊型外部動線などにより,公園の敷地内への環境的延長を試みている。また「自由な架構体」を2種のアルミパネルで覆うことにより,外光の変化を建物の表情の変化として映し出す。それらは同時に,この建築の様相に周辺の様相を変えていく力を持たせることにより,物流地域の殺風景さという社会的課題を改善しようとする狙いでもあった。第1回村野藤吾賞(1988),第29回BCS賞(1988)。
- 1987
- 東京都大田区