drugs online

registration 日本におけるモダン・ムーブメントの建築

  • 287 土門拳記念館

    • 谷口建築設計研究所(谷口吉生、高宮信介、高泉豊、平川直善)
    • 構造:サン構造建築事務所(本名昭二、本名俊二)、設備:桜井設備設計システムズ(佐藤弘、大島昭俊、石川努、石渡博、野田泰司)、施工:間組平尾工務店共同企業体(電気:東北電気工事株式会社、機械:川本工業株式会社、杭打:前田建設株式会社)
    • 1983年に山形県酒田市に建てられた、地元出身の写真家土門拳(1909~1990)の作品展示、収蔵を主 とした美術館である。設計は谷口吉生(1937~)らによる。敷地は同時に造成された飯森山文化公園に あり、建築は平屋を基本とした建築面積1762.63㎡(竣工時)の比較的小規模なもので あるが、白鳥池(拳湖)と小高い飯森山との境界に設置された『大壁』(土門拳の偉業を記念)を設置、それによって仕切られたイサムノグチの彫刻『土門さん』が建つ中庭、 『大壁』をくぐり池に張り出した『土門拳記念室』、勅使河原宏による作庭『流れ』、辿る空間のシークエンスが豊かで美しい。外観は花崗岩とコンクリート、ガラスなど必要最低限で構成され、美術館建築にありがちな外観での過剰な主張は抑えられ、ランドスケープに調和したストイックな表現である。谷口は国内外に多くの美術館を設計している が、その初期代表作と言って差し支えないだろう。なお、個人の作品に特化した美術館 は前例が無かったため、当初予定していた国の補助が受けられず、市民が寄付集めに尽力して実現させたエピソードもあり、記念館への想いは強い。
    • 1983
    • 山形県酒田市