registration 日本におけるモダン・ムーブメントの建築
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185 鹿児島県第一高等女学校(現 鹿児島中央高等学校)
- 岩下松雄
- 三友社(小牧組 鯵坂組 米盛組)※小牧組は現小牧建設、米盛組は現米盛建設
- 曲面状の建物コーナーにエントランスを設けた岩下松雄らしい設計で、一見重量感のある表現に見えるが、立体構成と水平垂直のデザインを用いることで内部の機能を表現した学校建築である。鹿児島での初期のモダンムーブメント建築と位置づけられ、県の技士達が設計した作品群の中でも、岩下松雄の担当したもっとも完成度の高い作品である。 他方、天皇の宿泊(大本営)で使われただけでなく、鹿児島大空襲をくぐりぬけた鹿児島の歴史を語るつぐ建築としても貴重な存在である。また、中庭を囲む校舎(教室棟)と同窓会館が現存し、学校として使われながら内部のインテリアも残置しており、建物も良好に維持され、全国的に見てもそのような事例は少なく、価値が高いと考えられる。
- 1935
- 鹿児島