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registration 日本におけるモダン・ムーブメントの建築

  • 272 館林市庁舎(現:館林市民センター・中部公民館)

    • 菊⽵清訓建築設計事務所
    • ⼤成建設
    • ⼩規模で内外装ともにローコストな素材で作られた建築であるが⽅法論に基づいた柱、 床に対する菊⽵の思想の表れた作品である。これからは市⺠と⾏政が信頼しあい⽀え合う関係でな ければならないという想いを巨⼤な 4 本の柱と柱で⽀えられた平床で表現し市⺠と⾏政が相互に⾒ とおしがきく建築としている。最上階に設けた議場はその象徴でもある。各フロアーは拡張や⽤途 の変更にも対応できるように⼯夫され四⽅に張り出した床はその意志を表現しており計画時には増 築案も⽰されている。柱と床の関係は竣⼯と同時に「柱は空間に場を与え、床は空間を規定する」 として東光園計画と共に発表されその後の国⽴京都国際会議場、ハワイ海上都市、アクアポリス、 層構造モジュール、愛・地球博グローバルリングと展開していく。⼈間の⽣活環境について⾃然採 光、⾃然通⾵は常に⼼掛けていたことでありここでもトップライト、開放的なサッシ、通⾵窓も重 要な構成要素である。現場で作りながら考える菊⽵事務所ながらの濃密なディテールも多く⾒られ る。⽥中⼀光⽒によるピクトと⾊彩デザインコラボレートは現存するものも多く価値が⾼い。⽥中 ⼀光⽒との協働はこれを機会に⻑く続くことになる。この建築はまさに菊⽵の思想が集結され実践 された重要な作品であり 1981 年まで市庁舎として使われたのちに市⺠センターに機能を変えても 市⺠に開かれた建築として愛されている現在の姿はまさに菊⽵が望んでいた「かたち」ではないだ ろうか。
    • 1963
    • 群馬