registration 日本におけるモダン・ムーブメントの建築
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242 長覚院・本堂
- 中原暢子(林・山田・中原設計同人)
- 西谷建設
- 本建築は寺院という伝統的な建築に対して、HP シェルという最先端の技術を用いて「構造表現主義」的にまとめられた中原暢子の初期の代表作である。構造は HP シェル 4 枚を組み合わせた屋根がRC 造の 4 本の柱に支えられ、正三角形断面の梁へと続き、その内側が樋にもなっている。平面の形状は、天台宗の様式に合わせて正方形を採用しつつ、旧本堂の機能であった儀式、集会、教育の機能を継承できる多目的な空間とし、アコーディオンドアで内陣と外陣が統合分離できるようになっている。また、寺院の形状についても旧本堂の茅葺の形状に近づけるため、等辺 HP シェルを切断することによって、軒線に曲線生み出し柔らかさを演出している。一方で、儀式空間の尊厳さを保つために、九輪塔や八角の法輪、田字草紋等を配置している。現在は屋根に銅板が葺かれているほか、外陣の一部が増築され、併設されていた庫裡は建て替えられている。
- 1962
- 埼玉