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registration 日本におけるモダン・ムーブメントの建築
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赤星鉄馬邸(現:ナミュール・ノートルダム修道女会東京修道院)
- A.レーモンド
- 施工者不明
- 設計者のアントニン・レーモンドが当時の日本の文化や風土と調和する空間をインターナショナル・スタイルと融合させた赤星鉄馬邸は、戦前のアントニン・レーモンドの理念を体現した代表的な建築であるといえ、自らのスタイルを確立するための重要な役割を担った作品として評価できる。同時期のモダニズム建築は現存するものが少なく、このような大規模 鉄筋コンクリート造住宅建築が広大な敷地とともに残っていること自体、極めて稀である。 加え、徹底されたデザインと高い技術により生み出された南面は同邸のハイライトの一つといえる。増改築や 改修により竣工時の姿から改変はなされているが、日本の文化や風土を取り入れ、徹底的にデザインを追求し辿り着いたこの建築は、現在においてもその価値を損なわない。歴代保有者により価値を保持されつつ時代を超えて住み続けられてきたことは、当初より備える居住性の高さを示すものとして特筆されると同時に、保有者の建築への向き合い方の重要性を再認識させる。また、激動の時代を謙虚かつ大胆に駆けた赤星鉄馬の数少ない遺産である。さらに、近隣地域の良好な環境形成の一要素として、地域住民が思いを寄せる存在 として、近代地域形成史を表象する文化財として、地域における重要性は増しているといえる。
- 選定プレート贈呈済
- 1934
- 東京