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registration 日本におけるモダン・ムーブメントの建築
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社会保険横浜中央病院 (現 地域医療機能推進機構(JCHO)横浜中央病院)
- 山田守
- 安藤建設
- 横浜中央病院は 1960年に、山田守の設計で建設された。山田は逓信省技官時代の「東京逓信病院」 (1937・現存しない)を代表作として、我が国の病院建築の設計手法を切り開き、全国各地に多くの病院設計を行った。しかし現在は取り壊しが進み、病院として現存が確認されているのは本建物と高松の2件のみとなっている。病院建築の近代史を知るうえでも重要な作品である。 戦前、山田は我が国への国際様式(インターナショナルスタイル)受容の先鞭をつけ、合理主義を継承しつつも、それを超えた独自のスタイルへの模索が行ったが、本建物はそのひとつの到達点として重要である。 具体的には、上空に向かって開いた朝顔型の玄関キャノピーなど、鉄筋コンクリートによる3次曲面を含む造形の可能性を引き出し、建物全体が装飾によらない幾何学的な構成に基づいた審美性を有している。また、建物全体を覆う青磁色モザイクタイルは、当時の「世界に誇れる国産材としてのタイル」の位置づけや、形態の変化につれての色合いの変化の表現も目的としている。
- 1960
- 神奈川