registration 日本におけるモダン・ムーブメントの建築
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192 江津市庁舎
- 吉阪隆正+U研究室
- 多田建設株式会社、別子建設株式会社(P.C 部構造体)
- 江津市庁舎は、その後の日本の高度経済成長期を支えた先進的な土木技術を、いち早く用いて設計されたという点で、竣工当時技術的な革新性を有した建築物であると評価できる。また、のみならず先進技術の建築への援用が、単なる技術志向によるものではなく、ピロティによる市民広場の計画という、意匠への恩恵をもたらすための挑戦的な取り組みであり、その実現は高く評価できる。さらに、日本の建築界に多方面で活躍する建築家、研究者を排出した U 研究室の初期作品であり、その後の建築作品にも共通する設計理念の素地を築いたものである。同建物は、江津市という地域における価値のみならず、日本建築の近代化過程の一断面を示す貴重な建築である。
- 1962
- 島根