registration 日本におけるモダン・ムーブメントの建築
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213 横浜市庁舎
- 村野・森建築事務所
- 戸田建設
- 横浜市庁舎は、基礎の難工事を経ながらも、開港百年記念事業の一つとして1959(昭和34)年に竣工した横浜の戦後復興を象徴する建造物である。設計者の村野は、戦後民主主義を象徴する市庁舎にふさわしい表現として、高層棟と低層棟の対比により行政と議会との対比を象徴させる表現に加え、ストックホルム市庁舎に倣った二層吹き抜けの「市民広間」によって2棟をつなぐ独創的な提案をし、3棟を1950年代の村野作品に特徴的な鉄筋コンクリート造の格子状フレームと濃褐色の陶器製タイル梁の外壁で統一した。構造表現を抑制しつつ素材のスケールを生かして全体の意匠をまとめることに成功した1950年代の村野藤吾の代表作である。
- 1959
- 神奈川