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registration 日本におけるモダン・ムーブメントの建築
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日生町庁舎(現:備前市役所 日生総合支所)
- 山本久(K構造研究所大阪事務所)
- 栄藤工務店
- 1955 年、岡山県和気郡日生町と福河村合併により誕生した旧日生町の瀬戸内海の日生湾近くに立つ、地上2階建て 鉄筋コンクリート造の旧日生町庁舎である。建物は約 43m×15mの長方形平面を持ち、長辺方向に3連のコンクリート打 ち放し V 字型形状の構造躯体と短辺方向は 1 つの V 字型構造躯体で囲み、大きく四方に突き出た折版屋根スラブから 構成されている。内部は、2階床スラブを外周の構造躯体が支える無柱空間で、独特な鳥籠構造である。 建物の1階は住民窓口・事務部門と旧町長関係室、2階は会議室と議場で構成されている。道路に面した庁舎広場を広く取り、正面外観の左上に議場のトップサイドライトが屋根より飛び出している。現在は、備前市役所支所として1階の事務室と2階会議室が使用されている。1950 年代後半から 60 年代にかけて、新しい鉄筋コンクリート造の建築が試みられた時代において、水平と垂直の柱と梁で構成されるラーメン構造と異なった幾何学的な造形は、日本のモダンデザインの公共建築が展開された時代における、歴史的な価値が高い作品として評価される。
- 選定プレート贈呈済
- 1960
- 岡山