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registration 日本におけるモダン・ムーブメントの建築
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島根県庁周辺建築群(島根県立博物館・島根県庁舎・島根県民会館・島根県立図書館・島根県立武道館)
- 安田臣、菊竹清訓
- 大成建設(島根県庁舎)、鴻池組(旧島根県立博物館、島根県民会館)、竹中工務店(島根県立図書館、島根県立武道館)
- 島根県庁周辺の建築群は、田部知事という稀代の名望家のもとで安田、菊竹の二人の優れた建築家が主要な建物の設計を手掛けた。実現こそしなかったが、超高層庁舎や地域冷暖房など当時の最先端技術の導入も検討されている。全体計画は中国地方建設局長の大塚全一、早大教授の武基雄、松井達夫ら都市計画の専門家と、地元行政関係者で構成される「島根県庁周辺整備計画委員会」が組織され、幅広く専門的意見を聴取しながら策定された。これらの結果、江戸期の城郭遺構と昭和のモダニズム建築が一体となって調和する稀有な景観が誕生している。島根県庁周辺整備計画の事例は、地方都市における再開発の一つの指針として高く評価され、翌1971 年に日本建築学会賞(業績)が授与された。整備計画の理念は現在に至るまで県組織内で受け継がれ、県庁周辺の建築群が良好に維持保全されていることも評価に値する。
- 1958-1970
- 島根