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registration 日本におけるモダン・ムーブメントの建築
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- 日本大学小林美夫研究室
- 鹿島建設
- 建物中央を貫く2本のメインアーチと外周部のリングアーチ、さらに両アーチ間に吊り下げられたケーブルネットによる屋根面の生成という架構形式が内外にわたり独自の造形効果を示し、力感に富む空間が生み出 されている。1970(昭和 45)年に岩手県で開催された国民体育大会の基幹施設として設計され、スポーツ 振興を通じた地域社会の活性化という、戦後復興~経済成長期における地方自治体のニーズをその躍動感 あふれる造形で象徴化した。 また、シェル構造(貝殻構造)やサスペンション構造(吊り構造)などの特殊構造を用いて作品化されていった、空間構造を主たるテーマとする 1960年代のモダニズム建築の新局面を代表する建築のひとつとして位置付けることができる。 とくに、建築家と構造家の緊密な協働により新たな空間形式の発見と創造がなされていくのがこの時期の大きな特徴であり、この設計プロセスが本作品においても顕著に見られる。現在でも高い質の維持管理がなされ、 一般市民に広く開放されて利用率も高く、地域に根差した公共建築としての優れた運用も特筆できる。
- 1967
- 岩手