registration 日本におけるモダン・ムーブメントの建築
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205 全日本海員組合本部会館
- 大髙建築設計事務所
- 鴻池組東京支店
- 数多くの農協建築や組合会館を手がけた大髙正人が設計した、全日本海員組合本部会館は、1960年の世界デザイン会議で槇文彦とともに提案した「群造形」の理念に基づき、RCとPCを併用した彫りの深い個性的な表情のファサードを持ちながら、平面計画はほぼ矩形として、周囲の環境との統一感を備えている。その構造は、2つの階段室他を包含する柱型コアと、5.6階、および地下2.3階壁を繋ぐ大きな梁による大架構と、バルコニーの外に設けられた柱と各階のジョイストスラブによる小架構の2つの組み合わせから成り立っている。南北両面からアプローチできる1階はピロティとオープンな玄関ホールとなっており、地下大会議室とともに公共的な性格を備えている。都市的スケールから建築を捉えた作品で、内外装ともにメンテナンスの状態がよく、都市における極めて良質な建築ストックである。
- 選定プレート贈呈済
- 1964
- 東京