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registration 日本におけるモダン・ムーブメントの建築
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倉敷レイヨン富山アパート(現:岩瀬スポーツ公園庭球場管理棟)
- 浦辺鎮太郎(倉敷レイヨン営繕部)
- 施工者不明
- 倉敷レイヨン富山アパートは、倉敷レイヨンの社宅の一つとして建設されたもので、後に建築家として著名になる浦辺鎮太郎が営繕課の技師として設計に取り組んだものである。RC-60と名付けられたプロトタイプに基づいたもので、合理性や機能性を追求し、公共的な空間の充実も図りながら、一方で手作り感を出し 地域性の風土も考慮した設計になっている。室内の広さを確保するために特殊な構造技術を採用したり、ル・コルビュジエが考案したモデュロールを日本的な寸法に置き換えたクラシキ・モデュールを採用したりするなど、あらゆる点から工夫が凝らされており、その完成度も高い。戦後の日本における、企業の社宅あるいは寮として、技術性や社会性、文化・審美性、歴史的背景のあらゆる点において、高い価値を持っていると言える。 また、現存するRC-60 型のアパートは、この建物しか残されておらず、希少性も高い。したがって、 DOCOMOMO Japan の選定作品として十分な価値を持つ。
- 1961
- 富山