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registration 日本におけるモダン・ムーブメントの建築
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- 坂倉準三建築研究所
- 清水建設
- 1963年竣工の坂倉準三による中産連ビルは、色むらが美しい緑色の大仏タイルで覆われた2~3階のヴォリュームと南北に反り上がった4階の庇が外観の特徴である。 1階と4階の外皮は、透過性の高いガラススクリーンで構成されており、前述した特徴を強調している。2~3階の外壁には、規則性を持ちつつもランダムに配置されたポツ窓が四面に施され、四周を道路に接する敷地条件と呼応した裏面のないデザインであると言える。このポツ窓は、額縁のように外の風景を切り取るだけではなく、将来的な間仕切り変更にも対応しやすいといった機能も持ち合わせている。また、4階の屋上庭園からは、北側への眺望が現在においても継承されている。以上のことから、中産連ビルは、外観のアイコン性と内部の空間構成・機能が一致した表裏一体となったデザインである点において高く評価されるべき建築であると言える。加えて、機能的なアップデートをしつつも、その建築的な特徴が所有者の尽力によって維持されていることも特筆すべきことである。
- 1963
- 愛知