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registration 日本におけるモダン・ムーブメントの建築
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- 吉阪隆正+U研究室
- 小松原工務店
- 1957年に竣工した、RC造の住居ヴィラ・クゥクゥは、吉阪隆正とU研究室(旧 吉阪研究室)の代表作といえる。鉄筋コンクリートの自由な造形と粗々しい表情は、新たなコンクリート表現の可能性と吉阪独自の造形感覚を強烈に印象付けた。吉阪は、1950年から二年間、ル・コルビュシエのアトリエでマルセイユ・ユニテの現場をはじめいくつもの作品の設計に携わった。帰国後、建築家として人工土地の自邸を世に問い、設計活動の出発点とした。建築の自由とコンクリートにこだわった吉阪が、コンクリートの杉板型枠を割付け、粗々しい表情を出すために、意図的にジャンカをつくり、彫刻家の手でレリーフに仕上げたのがヴィラ・クゥクゥ。南側を閉ざして、富士山を望む西に開口部を設けた内部空間には、トップライトから柔らかな光を取り入れている。現場で線を決めた天井や階段。原寸図で形を突きつめた手摺りや建具枠、建具、造り付け家具の造形には、ル・コルビュシエの影響を強く感じることができる。手で触れ、視線を導くディテールは、U研究室の特徴になっている。
- 1957
- 東京