registration 日本におけるモダン・ムーブメントの建築
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214 ルーテル神学大学 (現:ルーテル学院大学)
- 村野藤吾
- 鹿島建設
- 大学側が求める神の民の家という大学教育研究施設に対して、設計が実施される前に、ルーテル派のアメリカ人建築家を招聘し、当時の村野による他の建築作品並びに他丹下による近代建築さらに日本の伝統建築を訪れ、設計に対する考え方や方針などが検討されたことが注目される。特に、数寄屋建築に見られる雁行型の配置や、建築の自然との関係や採光方法など、村野藤吾の細やかな配慮が見られる作品であり、図書館棟とラウンジの増築を除き、村野作品のインテグリティがほぼ全体にわたって保たれていると考える。ルーテル学院の参考とされた早稲田大学文学部や他の関西大学など村野による大学施設が解体、改修される中、ルーテル学院大学は村野作品の特徴を表す貴重な存在だと言える。
- 1963
- 東京