registration 日本におけるモダン・ムーブメントの建築
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246 ビラ・ビアンカ
- 堀田英二
- 大成建設
- 戦後の復興時期、集合住宅といえば近郊に作られていた住宅公団の団地アパートであったが、そこに、都心に集合して住むという住まい方を、大きなガラスの壁面と影を作る奥行きのあるテラスによる個性的な外観で提示したのがビラ・ビアンカであった。後にマンションと呼ばれる集合住宅の先駆けとして歴史的な位置付けは評価される。 変化のある構成は、3.5m角の空間を変形している敷地形状に沿って配置することと、偶数階と奇数階の二種類の平面を繰り返して重ねるこというシンプルなルールで出来ている。さらに構造体もこの3.5m角のグリッドシステムに載っている。耐震壁は建物中央部のグリッド上に配置され、周辺部には壁柱がグリッド上に配置されている。構造と意匠が3.5m角のシンプルなルールの上で一体になり個性的な建築を作り上げ、築50年を越えても魅力を発している。
- 1964
- 東京