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registration 日本におけるモダン・ムーブメントの建築
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レジデンシャルホテル ムーンビーチ(現 ホテルムーンビーチ)
- 国建(國場幸房)
- 國場組
- 「ビーチをとりまく木陰を失いたくない気持ちでピロティの技法を再現する事を思い立つ。学生時代に八重山で見た、千本足のガジュマルの緑葉をいっぱいに広げ、幾つもの幹がたくましく大地に根を下ろした、あの木陰の空間を建築的に具現化したものだ。」と、国場幸房は書いている。「その木陰は亜熱帯の沖縄に涼風をもたらし、人々が憩える最良の空間になり得ると思った。ピロティは大地を失わずして建物を造る事ができる不思議な建築の技法であり、海への風景の連続性を損なうことなく生かす事が出来る。そこでは、コルビュジエがよく用いた『ピロティ』が、時には流行として捉えられているように思われたが、私はそれを建築の哲学として位置づけていた。私自身『建物の形態は、その空間から生まれてくるものであり、風土にあったものをつくりたい』と考えている。」とある。そこに込められた建築論は、沖縄の風土の再現であり、ピロティ空間のバナキュラーな再解釈とある。そのような沖縄の風土を踏襲したホテルであり、地域にとけ込んだ沖縄型リゾート施設としてあり続けている。
- 選定プレート贈呈済
- 1975
- 沖縄