registration 日本におけるモダン・ムーブメントの建築
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183 上野市庁舎 (現 伊賀市庁舎)
- 坂倉準三建築研究所
- 錢高組名古屋支店
- 伊賀上野の城山の景観に配慮し、都市計画的にその山裾に低層の建築群を配置した計画は、高度成長期の当時としては、非常に先見性のある計画と考えられる。現存している市庁舎は、低層でその象徴性を印象づけるため、4.6m毎に約 75m にわたり RC 造の列柱が並んだ美しいモダニズム建築で、内部空間も天井髙を確保した開放性の高い空間を市民サービスの核となる場所として計画されている。一方、2 階(3階)の議場や議員諸室は、それらの空間とは分離され、中庭のある静かな空間が用意されている。これらの空間が傾斜した敷地形状を有効に活用し、機能的に配置されたすぐれた低層庁舎建築と評価できる。都市的(景観的)、建築計画的に極めて価値が高い作品である。
- 1963年
- 三重